ヨーロッパでは「過労死ってなあに?」って言われるらしい
・過労死は現代版切腹!?
昨日、「医者だけど9時17時勤務がいい(早すぎ?w)」という理想を掲げた記事を書いたところですが、
今日ちょうど労働衛生の講義があり、第一声
「ヨーロッパでは『過労死』ってなに?って言われるんですよー」
「英語で過労死はKAROUSHIって呼ばれるんですよー」と。
講義された先生の時代には、
「医者は患者のQOLを守る仕事だから、医者にQOLはいらない」と言われて、「うおおかっこいい!」と思ったそう・・
外から見たら意味不明な事を美徳にしちゃう国、それが日本。
・ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか
・1日8時間の労働が法律で定められていて、企業はこの厳守を徹底している。
・リッチはお金だけではなく、時間の余裕がある人という概念。忙しそうにしている人は評価されない。
・法令遵守がしっかりしている。厳しい罰則を課したり、労働監査の抜き打ちが定期的に行われたりしている。(ちなみに、日本では自殺者がでたら労働局が監査に入る。)
このように、ゆったりとした働き方が許容されているにも関わらず、
・1年間に30日以上有給休暇を取りながらも、ヨーロッパNo1、世界4位の経済大国である。
・一人あたりが1時間労働で生み出すGDPは61.4ドル。(日本40.9ドル。)
だと!?
う、うらやましい!!
さっき私わざと「許容」と書いたのですが。
日本では何となく早めに帰ったりすると「すみません」とか「早く帰るのを許してくれてありがとう」みたいな感覚になりませんか?
腰が低くて良い面もあるのかもしれませんが、謙虚な事と、仕事ができない事は違う。
私個人の価値観はたぶんドイツ流で、
・成果主義を重んじ、やみくもに仕事を行うのではなく、得られる効果、利益を考えて行動する。
という部分に大変共感します。
短い時間で結果を出す人が一番かっこいい。
そういう人は高確率でプライベートも充実していて、なんというか放っているオーラがキラキラしています。
・ダラダラやりたがる人たちの真意
医学部の実習の中には、グループでやるものも多々ありますが、
「真面目なのはわかるけど、ダラダラ長時間やりたがる人」と一緒の時、少し辟易します。
より多く学び取ろうとするのは本当に偉いし、私もそうしたいという気持ちももちろんある。けれど、
「おしゃべりしながらダラダラやる」とか「手が動いてない」とか「この時間じゃなくても一人で出来ることに時間をかける」
みたいなことに遭遇すると、
効率よくやろうよ・・!
と思います。
だいたいそういう子に限って、部活に行きたくないとか、他の因子がまぎれてる事が多いような・・
似たような話で、社会人時代に「今晩予定が無いから」「家に帰りたくないから」などといった理由で残業代を目当てにダラダラ仕事する先輩がいいました・・
正直「かっこわる」としか思えなかった・・
・暇があっても、やることないんだけど?
でもこの先輩を見ていて、ドイツ人の
自分の人生設計がしっかりしていて、プライベートと仕事は区別する。
って、案外出来そうで出来ないんじゃないか、と思いました。
暇でもすることないし、なんて人、意外に多いのかもしれませんね。
仕事=人生、とすることで、犠牲にしているもの、ありませんか?
・医者は9時17時でもいいのか
ただし私が将来つく医者という仕事は「人に長時間尽くしてなんぼ」「出来る限りの手を尽くすべき」と思われても仕方ない面もあるように感じます。
夜中に救急搬送された患者さんを「9時17時なので」といって放っておくわけないはいかない。
だから単純に、給料は下がってもいいから医師の数は増えてほしいと思うし、
私個人はそれぞれの人に合った治療を、短時間で的確に提供できる医師になりたいと思う。
それが私にも患者さんにとっても「利益」だと思うから。
(実際、レントゲンが上手く読めない医師とか、違う病気と判断して薬出してきた医師とか、患者にとって逆に「不利益」を提供する医師に診察された時は最悪だと思いました・・泣)
・避けられないほど激務な人がいる、それが問題だ
先に述べたダラダラ残業する先輩のような人ほど、「出来ない人キャラ」になって仕事が割り振られにくく、同じ給料なのに楽したりしがちですよね。
その人の分仕事が降ってきて、仕方なく残業している他の先輩は本当に大変そうだった。
出来る人には適度な仕事量と、見合った報酬を。
プライベートが暇な人には仕事を?w
そして、ドイツのように厳しい法令によって上から統制しなければ、
現場は基本的には過去を踏襲してしまうのかもしれません。
【おわり〜☺️】